近代日本の身装文化(身装画像)
説明 奈良の寺社巡りを楽しんでいる東京の遊子(ユウシ)三人が、京都祇園の芸妓たちの一行に出逢う場面。男たちの中央にいる主人公は、双子縞風のきものに小倉の帯、短い羽織を着て、襟元から濃い色の下着とシャツとが覗いている。桜の時期、いわゆる二枚袷の拵え。袖先から出ているのを見ると、このシャツはカフスのある柄物のYシャツらしい。当然その内側に肌着の襦袢かなにかを着ているはずだから、Yシャツはあらずもがなのようだが、若い男が今風としてYシャツに固執したのだろうか。この男の被っているのはあまり高くないホンブルグ風の高帽。襟に手を当てて見返っている芸者は左手で褄を取っている。屋形から呼ばれたお座敷までの道を、出の衣裳で左褄を取るのはふつうのことだが、奈良まで足を伸ばしたピクニックでも裾を曳いているのは、おそらくこの時代までのことだろう。一緒の仲居はもちろん端折っている。(大丸 弘)
ID No. N87-001
出典資料 やまと新聞
発行年月日 1887(明治20)年6月14日号 3面
画家・撮影者 水野年方(1866-1908)
小説のタイトル 八重桜奈良の古跡(やえざくらならのふるあと)(5)
作者 条野採菊(採菊散人)(1832-1902)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D7ge:[芸者;半玉;舞妓]
Vka:[掛襟]
Vhao:[羽織]
Vob:[帯]
D3su:[裾;褄;端折り;からげ]
Wbo:[かぶり物一般;帽子]
Pu0:[アンダーウエア]
Wtu:[杖;ステッキ;松葉杖]
時代区分・年代 19世紀後半;1887(明治20)年
国名 日本
特定地域 奈良
キーワード 祇園の芸者;竪縞のきもの;黒襟;褄取り;ホンブルグ帽;黒紋付き羽織;羽織紐;小倉の帯;ワイシャツ;ホワイトシャツ;ワイシャツの袖口;横縞のきもの;格子の羽織
男女別 男性;女性
体の部分 全身