近代日本の身装文化(身装画像)
説明 世が世ならば旗本のお殿様、いまは破れ障子に古畳の一間きりの裏長屋で、三十年連れ添った妻と二人の侘び住まいの車屋稼業。旧士族は俸禄の高に応じて公債を与えられたから、堅く暮らせばそれで暮らしはたてられたのだが、いわゆる武士の商法で失敗した人も多かった。ふたりは本編のヒロインお蓮の両親。娘が十五になった春に、わずかの前借金欲しさに茶屋奉公に出したが、二年も経たないうちに娘は男と逐電。その「不幸者」のことを怒り、嘆いて、愚痴を言い合う日々。夫は粗い縞の袷のきものに半纏を羽織り、かつての奥様の女房は、襟つきのこれは細かい縞のきもの、この時代になっても眉を落とし、長火鉢の猫板に肘をついて、夫がフチのとれた独り膳で晩酌をする相手をしている。古風な角行燈の手前に猫がうずくまっていて、猫の敷いているのは、車曳きの商売用のケットのようにも見える。(大丸 弘)
ID No. HC93-001
出典資料 都新聞
発行年月日 1893(明治26)年2月19日号 3面
小説のタイトル 三日月お蓮(2)
作者 落葉山人(生没年不詳)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D006:[初老の女性(40~50歳代)]
D2ma:[丸髷]
D1me:[眼・眉毛周辺の状態(眼・睫毛・眉の化粧)]
Vka:[掛襟]
D80:[姿勢;ポーズ(特異な姿勢・ポーズ・格好一般)]
D016:[中年~初老の男性]
Vhat:[半天;どてら]
Wki:[喫煙関連;タバコ;キセル]
時代区分・年代 19世紀終わり;1893(明治26)年
国名 日本
キーワード 裏長屋;貧乏;竪縞のきもの;黒襟;肘(ひじ)を突く;猫板;半纏;煙管(きせる);一人膳;長火鉢;薬缶(やかん);徳利(とっくり);燗(かん)をする;おひつ;湯呑み茶碗;角行灯;破れ障子;継ぎ接ぎ;襖(ふすま);ケット;猫
男女別 男性;女性
体の部分 全身;坐臥