近代日本の身装文化(身装画像)
説明 婚礼のしきたりはもちろん身分によっても、土地によってもいろいろだから、この時代はこう、と決めつけることはできない。物語を書いた渡辺霞亭の思い描いている情景と、画家の三谷貞広の描き出したものとが、必ずしも同じともいえない。神主が式を主宰する神前結婚というハイカラな方法は、まだ一般的ではなかった。この祝言の場では三三九度の杯を年配の酌人が務めているが、十歳前後の少年少女を雄蝶雌蝶として用いる慣習も広い。新婦の綿帽子はごく深くて、この時代としては古風に見える。当時はホテルはもちろんのこと、料亭、貸席などを借りて婚礼をすることは稀で、新婦がこの、かろうじて足元しか見えない綿帽子を被って、仲人に手を取られて新郎の家の門をくぐり、その家の奥座敷の、島台を据えた床のある祝言の座に導かれる。新郎、および仲人は水色の小紋の上下、これもすでにこの時代としては古風な仕方と言えよう。新婦は別室の宴席で初めて綿帽子を脱ぐ。この小説では、床杯の済んだあと、新郎が姿を消す。(大丸 弘)
ID No. D12-054
出典資料 大阪朝日新聞
発行年月日 1900(明治33)年5月13日号 7面
画家・撮影者 二代目歌川貞広(三谷貞広)(1838-1908)
小説のタイトル 二人女房(3)
作者 渡辺霞亭(黒法師)(緑園)(朝霞隠士)(無名氏)(匿名氏)(1864-1926)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード Jkr:[婚礼と、その関連行事,花嫁]
D5re:[フォーマルウエア;礼装;お祝い着]
Vhao:[羽織]
H6:[和座敷一般]
時代区分・年代 19世紀終わり;1900(明治33)年
国名 日本
キーワード 新婦;綿帽子;新郎;仲人;霰小紋(あられこもん)の裃(かみしも);上下;紋付き;三三九度
男女別 男性;女性
体の部分 全身;上半身;坐臥