近代日本の身装文化(身装画像)
説明 「十一月初め、時雨がちなる空は曇りて北西の風吹きすさむ夜(……)」とある深夜、行方不明の婚約者の無事を祈って近くの毘沙門に詣でた帰り道、「黒き綾羅紗の二重合羽を被(ハウ)れる紳士」に呼び止められるヒロイン。紳士は婚約者失踪の事情に通じているらしい。ヒロインはまだ結婚はしていないのだが目立って大きな丸髷を結っている。丸髷は人妻のしるしだから、これはこの娘の覚悟を示していることになる。おでこはかなり誇張した富士額。紳士の着ている外套はもっとも包括的な云い方では二重外套といい、袖の部分は二重になっていて外側は後に刎ねることができる。二重廻しとも鳶(トンビ)ともいうこの外套を持っていないと恥ずかしいと思うくらい、冬の街では多くの人が着ていた。(大丸 弘)
ID No. D12-026
出典資料 東京朝日新聞
発行年月日 1900(明治33)年10月11日号 4面
小説のタイトル 濡衣(23)
作者 半井桃水(1860-1925)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード Wbo:[かぶり物一般;帽子]
Vwa:[男性和装外套]
D1hi:[ひげ]
D2ma:[丸髷]
Vhao:[羽織]
時代区分・年代 19世紀終わり;1900(明治33)年
国名 日本
キーワード 二重合羽;[インバネス;トンビ;鳶(とんび);二重回し;二重廻し;二重外套;二重マント];口髭;黒紋付き羽織;富士額;襦袢の襟
男女別 男性;女性
体の部分 上半身