近代日本の身装文化(身装画像)
説明 さまざまな世の艱難を舐めたあと看護婦となり、「一生を慈善事業に尽くさんと看護婦長に誓って」この病院に勤めている娘。運命に弄ばれたというべきか、たまたま担当となったのが、相手はそれと知らないけれど、自分が生涯の仇と恨み憎んでいる、自分の恋人を奪った女。ホテルや病院は、当時、洋風の生活様式受け入れの窓口だった。それだけに新聞挿絵などに描かれた病室を見ると、ベッドの構造や掛布団――カバレット類など、細かい点に病院とホテル設備との混同があるようだ。看護婦は当然全員が束髪なので、この看護婦のように前髪を縮らせてでもいるようなスタイルは、時代を二十年も先取りしたようにハイカラに見える。しかし看護婦のスカートがこれほどたっぷりと膨らんだり、裾を曳くようなことはありえないし、椅子に座って物思いに耽ったり居眠りするほど看護婦はひまでもないだろう。(大丸 弘)
ID No. D07-018
出典資料 大阪毎日新聞
発行年月日 1895(明治28)年5月15日号 5面
小説のタイトル 結ばぬ縁(33)
作者 菊池幽芳(あきしく)(1870-1947)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード H853:[病院;病室;医療施設]
D4by:[病人;けが人;障害のある人]
D4is:[医師;看護婦;病人の世話をする人]
D2so:[束髪(前期縦型の)]
時代区分・年代 19世紀終わり;1895(明治28)年
国名 日本
キーワード 看護婦;制服;ベッド;机;椅子;窓
男女別 女性
体の部分 頭部;全身;坐臥;横臥