近代日本の身装文化(身装画像)
説明 病院のベッドに起き直って、きものの袖口で涙を拭い、前非を悔いている女。彼女の着ている細かい縞のきものには襟が付いていて、ふつう寝間着にするようなものではない。しかも下に派手な長襦袢まで着ているので、病衣のようでもない。髪は長い毛を櫛にぐるぐる巻きつけた櫛巻だが、かたちからはいぼじり巻(疣毟巻)と言っていいかもしれない。女は掌を内側に向けて突いている。目上の人にものを言うとき、この時代の人は自然と手の置き方がこうなったようだ。畳んだ蒲団は、毛筆の達者な扱いで一気に描いている。ベッドの枠やきものの縞など、若い徒弟による丹念な、ときには定規を使っての制作がすむと、師匠が一気に、またけっこういい加減に、練達のわざを見せたのだ。(大丸 弘)
ID No. D07-020
出典資料 大阪毎日新聞
発行年月日 1895(明治28)年5月27日号 5面
小説のタイトル 結ばぬ縁(45)
作者 菊池幽芳(あきしく)(1870-1947)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード H853:[病院;病室;医療施設]
Vyo:[夜着;夜具;掻巻]
D4by:[病人;けが人;障害のある人]
D2:[ヘアスタイル]
Vka:[掛襟]
Vna:[長襦袢;襦袢]
D801:[強い悩み・悲しみ・口惜しさ・羞恥の表現]
Wme:[眼鏡]
Vhao:[羽織]
Vob:[帯]
時代区分・年代 19世紀終わり;1895(明治28)年
国名 日本
キーワード ベッド;布団;正座;櫛巻;疣毟巻(いぼじりまき);いぼじり巻;竪縞のきもの;黒襟;長襦袢の襟と袖;袖口で涙をぬぐう;黒紋付き羽織;羽織紐;角帯;椅子
男女別 男性;女性
体の部分 全身;坐臥