近代日本の身装文化(身装画像)
説明 四十代前半の女性。栄養指導に工場を巡回している職業婦人で、夫は早く亡くし、年頃の娘一人。髪は引っ詰めで、後ろでただ小さくまとめている。着ている洋服の襟はテーラードカラーで、きっちり合わせているので堅苦しい。この女性の場合は家族に男が一人もいないのでちがうが、この時代、退職した父親や、出征中の男兄弟の服を更生して着ている女性をよく見かけた。兄が戦地から帰ってきたらびっくりするでしょうと笑っている女性もいた。しかし、男たちが帰ってくるのは戦争に勝って凱旋のときに決まっているから、その頃は新品がきっといくらでも手に入りますよ、と言う人もあった。ごく一般の日本国民の心の中に、戦争の行く末についての不安が兆すようになるのはもっと後のことだった。この女性は下に着ているものの襟が打ち合わせに見える。なんでもあり、という一面もあって、そういう意味ではアヴァンギャルドな時代だった。(大丸 弘)
ID No. B20-009
出典資料 読売報知
発行年月日 1943(昭和18)年3月5日号 4面
画家・撮影者 内田巌(1900-1953)
小説のタイトル 巌(3):内裏雛(3)
作者 舟橋聖一(1904-1976)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D4sho:[職業婦人]
D2:[ヘアスタイル]
時代区分・年代 20世紀半ば;1943(昭和18)年
国名 日本
キーワード 引っ詰め髪;ひっつめ髪;テーラードカラー
男女別 女性
体の部分 頭部;上半身