| 説明 | お盆の藪入りに実家に帰るため、市電に乗り込んだ商家勤めの姉弟。藪入りは正月十六日の方がよく知られているが、正月と、7月のお盆との二回あった。関西のお盆は新暦になっても旧暦の月遅れの8月が続き、ほかのこととちがってこればかりは関西の方が根強いようだ。数え十一という弟は、「黒っぽい手織縞の見るからに暑苦しげな格(ガラ)にない角袖を着て、小倉の帯をちょきんと結んで(……)」とある。ここでいう角袖とは丁稚小僧などがふだん着ている筒袖でない、袂の付いたきものという意味だろう。手織縞は故郷の母親の手紬手織とも思われ、呉服屋の商品とはちがう、丈夫でいくぶんゴワゴワした手触りのもの。この日に間に合うよう、仕立てて送ってくれたものかもしれない。その姉の十二の下女の結っているのは、「廻りの引詰めた風も格好もない頑固らしい銀杏返し」。銀杏返しはだれにでも、もっとも幅広く結われた髪だが、それにしてもこの年くらいがぎりぎりの下限だろう。(大丸 弘) |
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| ID No. | A11-025 |
| 出典資料 | 大阪朝日新聞 |
| 発行年月日 | 1911(明治44)年6月3日号 4面 |
| 小説のタイトル | 父の罪(72) |
| 作者 | 尾島菊子(1883-1956) |
| 資料タイプ | 挿絵 |
| 身装画像コード | G70:[電車;汽車] Jno:[乗り物の中] D003:[少女(ほぼ女学生の年頃(12~15,16歳))] D012:[男の子(小学生くらい)] D2ic:[銀杏返し] Vhan:[半襟] Wfu:[風呂敷(包み);布包み] Wbo:[かぶり物一般;帽子] |
| 時代区分・年代 | 20世紀前半;1911(明治44)年 |
| 国名 | 日本 |
| キーワード | 市電;姉弟;黒襟;角袖;着流し |
| 男女別 | 男性;女性;男児 |
| 体の部分 | 全身;坐臥 |