近代日本の身装文化(身装画像)
説明 木立の彼方に見える人影が、「長い引廻(マントウ)を着た人影」と描写されている。暗い夜の表現ではっきりしないが、男は中山高帽を被り、裾からズボンが見えているので洋服ということになる。羽根のついた二重外套にはいろいろな種類があり、呼び方には混乱があるが、引廻と書いて「マントウ」とルビを振った例はめずらしい。引廻、つまり引回しというのはふつう引回し合羽を指す。これは旅装束で、この時代すでに過去のものになっていた。二重外套は和服にも洋服にも用いられたが、洋服用でこれだけ丈長のものは少ない。この言い方はたしかに例外的だが、筆者が風俗に詳しい田口掬汀であるだけに、無視することはできない。(大丸 弘)
ID No. A10-005
出典資料 大阪毎日新聞
発行年月日 1910(明治43)年4月8日号 4面
画家・撮影者 山本英春(生没年不詳)
小説のタイトル 外相夫人(98)(14):落花無情(7)
作者 田口掬汀(1875-1943)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード Wbo:[かぶり物一般;帽子]
Vwa:[男性和装外套]
D5ry:[旅装;旅姿;旅装束]
時代区分・年代 20世紀初め;1910(明治43)年
国名 日本
キーワード 人影;中山高帽;引き回し合羽;[インバネス;トンビ;鳶(とんび);二重回し;二重廻し;二重外套;二重マント]
男女別 男性
体の部分 全身