近代日本の身装文化(身装画像)
説明 九尺二間の長屋住まいで亭主は病身の車夫、十一と三つの子持の、三十二になる女。鼻緒の仕立を内職にして月に三,四円の収入で一家を養っている。それでいて、磨かねど光る自然の珠、というくっきりと色白の優女(ヤサオンナ)。作者の村上浪六も、小説でなければありえないと断っている。着ているのはぼろぼろの単衣二枚、毛繻子の古帯、継ぎ合わせの前垂れ、「あぶら気もない憂苦労の結び髪」とある。自分の手でいちばん簡単に結ぶ髪には、だるま返しとか、じれった結びとか、江戸以来いろいろの名前をもつ髪がある。この女性は髱(タボ=後ろ髪)を少し取り、それから後頭部でぜんぶ丸めてるので、毛だるまという結び方に近い。丸めて団子になった部分は、櫛などという贅沢なものでなく、短い紐で何カ所か括っているらしい。なんにしても名前のつくような髪ではない。(大丸 弘)
ID No. A08-132
出典資料 時事新報
発行年月日 1908(明治41)年12月27日号 6面
画家・撮影者 公文菊仙(公文菊僊)(1873-1945)
小説のタイトル 煩悶病院(23)
作者 村上浪六(1865-1944)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D005:[20~30歳代の女性;年増]
D2:[ヘアスタイル]
Vka:[掛襟]
時代区分・年代 20世紀初め;1908(明治41)年
国名 日本
キーワード つくね髪;黒襟
男女別 女性
体の部分 上半身;坐臥