近代日本の身装文化(身装画像)
説明 見るからに書生あがり風の、無骨で商売気のなさそうな八百屋。「慳貪(ケンドン)なると、ぶっきらぼうの呵(オカ)しさに」とあるが、慳貪ということばはいま東京では「突っ慳貪」という言い方に代わった。本文に衣裳付けは詳しく、「紺の絣の筒袖に、鼠色なる天竺木綿の兵児帯、古びたる莫大小の股引靴下、裾ふしだらに端折りて、いくじなく草鞋の穿き方、顔は手拭と編笠に隠せど(……)」とあるが、挿絵とは少しちがう。男の膝の上に少し覗いているのは、この時分多かった太い横縞のある半股引。靴下は描いていないし、草鞋ばきで靴下を穿くことはまずありえない。被っているのは編笠ではなく、俗にお釜帽とか、もっと後ではルンペン帽とか呼んだソフトハット。「ふしだらに端折て」とあるのは、江戸っ児は、尻っぱしょりのだらしないのを嫌ったからで、このことだけで田舎者とばかにされもした。(大丸 弘)
ID No. N98-004
出典資料 朝日新聞
発行年月日 1898(明治31)年2月20日号 5面
画家・撮影者 右田年英(梧斎年英)(1863-1925)
小説のタイトル 似擬紫(1)
作者 骸華
資料タイプ 挿絵
身装画像コード Wbo:[かぶり物一般;帽子]
Qkas:[絣]
Vob:[帯]
Vmom:[股引]
Wzo:[草履;草鞋]
D3su:[裾;褄;端折り;からげ]
D2ma:[丸髷]
Vka:[掛襟]
時代区分・年代 19世紀終わり;1898(明治31)年
国名 日本
キーワード 八百屋;ソフト帽;飛白の筒袖;兵児帯;横縞の半股引;素足;わらじ;尻端折り;網籠;黒襟;小紋のきもの
男女別 男性;女性
体の部分 全身