近代日本の身装文化(身装画像)
説明 この作品ではもっとも印象深い場面ということになる。ヒロインの美弥子がはじめて三四郎の前に姿を見せたときであり、場所も三四郎池なのだから。もっとも、ずっと時間をおいて、漱石全集や文庫本などで三四郎に親しんだ人が、ことにそのなかでも戦後育ちの人などがはじめてこの挿絵を見ると、かなり違和感があるにちがいない。しかしそれでも画家が名取春仙であったことはまだ救いになっている。ほんの三,四年前であったら、悪くすれば美弥子もまた、あのつり目おちょぼ口で描かれたかもしれなかったのだから。天下の遊民である美弥子と、看護婦とでは、同じ廂髪(庇髪)(ヒサシガミ)の束髪であってもはっきりと違いがあることがわかる。ともあれ、春仙の絵は渡部審也以上の省筆であるため、風俗の参考資料としては価値が落ちることは仕方がない。(大丸 弘)
ID No. N08-004
出典資料 東京朝日新聞
発行年月日 1908(明治41)年9月12日号 5面
画家・撮影者 名取春仙(1886-1960)
小説のタイトル 三四郎(12)
作者 夏目漱石(1867-1916)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D2hi:[束髪(庇髪など、後期平型の)]
D4is:[医師;看護婦;病人の世話をする人]
時代区分・年代 20世紀初め;1908(明治41)年
国名 日本
キーワード 庇髪;看護婦;下着の袖
男女別 女性
体の部分 全身