近代日本の身装文化(身装画像)
説明 〈遡及資料〉文中の会話から、この絵の背景はだいたい1872(明治5)年,1873(明治6)年と理解される。元旗本の奥様とご息女とが、いまはみすぼらしい裏店に住み、マッチ張りの手内職で細々と煙を立てている。母親に向かっている娘が奇妙な手つきをしているのは、長上にものをいうときの作法に従ったもの。自分たちの暮らしぶりを「木綿きものに木綿の帯」といい、それにひきかえ時風に棹差して出世した一家の娘を、「縮緬ずくめに繻珍の帯、見違えるほど立派な装(ナリ)で、官員らしい人に連れられて全盛のお花見」と表現している。ただしこのいぶせき家に、金物の火鉢、それにかかっている派手な絵柄のある土瓶、娘の背後のなにやら大きな箱――まさか鎧櫃(ヨロイビツ)ではあるまいが――そのうえに載っている油差しめいたものなど、むかしの暮らしを忍ばす手がかりが垣間見える。(大丸 弘)
ID No. G01-003
出典資料 大阪毎日新聞
発行年月日 1890(明治23)年3月4日号 1面
画家・撮影者 稲野年恒(可雅賎人)(1858-1907)
小説のタイトル 恋の柵(しがらみ)(2)
作者 渡辺治(渡辺台水)(楽天台水)(台水散史)(1864-1893)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード H6:[和座敷一般]
D2ni:[日本髪一般]
Vka:[掛襟]
D1ka:[髪飾り(櫛,簪,リボン)]
Wme:[眼鏡]
Vob:[帯]
Wmae:[前掛;エプロン;割烹着]
Ets:[つぎ;繕い]
時代区分・年代 19世紀後半;1872(明治5)年;1873(明治6)年
国名 日本
キーワード 貧乏;裏店;破れ障子;火鉢;土瓶;油差し;竪縞のきもの;継ぎ当て;引っ詰め髪;ひっつめ髪;前垂れ;黒襟
男女別 女性
体の部分 全身;坐臥