近代日本の身装文化(身装画像)
説明 長物語の最終回は主人公ふたりが結ばれるという大団円が多い。この作品もそのひとつで、海外留学の経験も持つ染料化学の研究者である主人公が、和歌山県辺りの旧家のしきたりに従った三三九度の場面。花嫁の高島田は髱(タボ=後ろ髪)がひどく短い。また襟の詰まり方といい、いかにも田舎くさく、これは画家が心してそう描いたものだろう。滋賀や奈良・和歌山辺りの旧家の娘が京大阪へ嫁入りすると、花嫁衣裳をもう一度都会風に着付けし直した写真を撮影しておく、という例がよくあった。向かいあった新郎と仲人は古風に霰(アラレ)小紋の上下(カミシモ)姿。男は黒の紋附羽織袴が正式となっていたが、上だけ霰小紋の肩衣を着る継上下でも、それはまた一段上の礼、という感覚がまだ生きていた。ふだん使っている洋灯(ランプ)ではなく、蝋燭の燭台もまた、同じ心で用いられたにちがいない。(大丸 弘)
ID No. D12-052
出典資料 大阪朝日新聞
発行年月日 1900(明治33)年6月21日号 8面
小説のタイトル 護摩法師(60)
作者 渡辺霞亭(黒法師)(緑園)(朝霞隠士)(無名氏)(匿名氏)(1864-1926)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード Jkr:[婚礼と、その関連行事,花嫁]
D2sim:[島田;高島田]
D3ob:[帯の締め方;帯の位置]
時代区分・年代 19世紀終わり;1900(明治33)年
国名 日本
特定地域 和歌山
キーワード 三々九度:高島田;髱(たぼ);お太鼓結び;霰小紋(あられこもん)の裃(かみしも);上下;紋付き;蝋燭;燭台;盃;盃台
男女別 男性;女性
体の部分 全身;坐臥