近代日本の身装文化(身装画像)
説明 二十三,四になる娘義太夫種吉が刺殺された。これは生前の舞台姿。「割合に若作り、新縮緬小大名の単物に、茶のまがい繻珍と黒繻子の腹袷帯、襦袢は袖も半襟も小色入りの友禅、腰巻別(ワケ)て華やかなり」。大阪出身の書生である主人公は、娘とは大阪にいたころからの知り合い。最近では先月に二回、浅草の鳥屋で逢った。「その晩着ていた衣類と帯で、種吉なることが分かります」と、取調官に答えている。二十三,四というと、大学生たちが大事な贔屓客である娘義太夫にとっては、若作りをしなければならない歳にさしかかっている。腰巻まで派手にしている芸人であっても、死んだあとをふくめて三回の出逢いにみな同じきものだったということは、たとえ芸人でも、そういつもちがったものを着るというわけではなかったのだ。また浅草の鳥屋で出逢うというのもお手軽。売れっ子芸者だったら、鳥屋で書生さんと会うことなど、普通はありえないだろう。(大丸 弘)
ID No. D09-038
出典資料 東京朝日新聞
発行年月日 1897(明治30)年9月20日号 5面?
小説のタイトル 腕競(11)
作者 半井桃水(1860-1925)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード H801:[演奏・歌・話芸の舞台・高座、あるいはその楽屋]
D005:[20~30歳代の女性;年増]
D4en:[エンターテイナー;芸人]
Vhaf:[袴(女性)]
時代区分・年代 19世紀終わり;1897(明治30)年
国名 日本
キーワード 娘義太夫;三味線;座布団;書見台;蝋燭;燭台
男女別 女性
体の部分 全身;坐臥