近代日本の身装文化(身装画像)
説明 案内も乞わず庭伝いに隣家に入り込み、勝手に廊下に上がり込んで、編物をしているお嬢さんにまといついている若者。この若者は男爵家の跡取り息子で、素行が悪く、いま宴会の席から酒に酔って戻ったところ。「派手なる洋服の胸を披(ヒラ)きて、深雪のうちに四五輪の梅の花の散り敷くごとき、鮮やかなる紐子(ボタン)ある白チョッキを露わし」というモーニング姿。娘は髪を縦型の束髪に結い、このころは東京などではもう流行りというより、中流家庭の女性の趣味として定着していた編物の最中。娘のいるのは離れの茶室。凝った自然木を使った床の間、網代壁、袖垣、そして廊下に面した明かり障子は横額入りのガラス障子と、古風さとハイカラを取り混ぜたこの家の主人の好みが窺える。(大丸 弘)
ID No. D07-064
出典資料 都新聞
発行年月日 1895(明治28)年1月5日号 1面
小説のタイトル 唐衣(2)
作者 遅塚麗水(1866-1942)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード G542:[茶室]
D2so:[束髪(前期縦型の)]
Qni:[ニット;編み物]
D6se:[洋装;西洋化;西洋観;ハイカラ;西洋かぶれ;開化ぶり;西洋憧憬]
Wto:[時計;時計鎖]
時代区分・年代 19世紀終わり;1895(明治28)年
国名 日本
キーワード 床の間;網代壁;袖垣;明り障子;ガラス障子;廊下;編物;棒針編み;毛糸玉;床の間;男性洋装;モーニングコート;チョッキ;縞のズボン
男女別 男性;女性
体の部分 全身;坐臥