近代日本の身装文化(身装画像)
説明 神戸福原遊廓はいろは楼の全盛の花魁(オイラン)が、名代部屋にこっそり待たせている密夫(マブ)のもとに忍んでくる。名代部屋というのは花魁の本座敷とはべつの小部屋で、夜具などは敷いていないが、この挿絵で見るように、差し向かいで喋るには向いた構えになっている。花魁は「しかけ」と呼ぶ大きな裲襠(ウチカケ)を着ている。腰に手を当て肘を張るのは花魁の独特のポーズ。相手の男は、手拭いを肩に載せていること、片膝立てた行儀の悪さなどからも、堅気の人間でないことは明らか。「弁慶縞の怪しき褞袍(ドテラ)に八反の三尺帯は何さままじめの人間にてはあらざるべし」とあるとおり。弁慶縞も、八反の八丈絹の帯も、男物としては派手な色調に特色があるので、挿絵では想像しにくい。落語の「文違い」を連想するが、同じ密夫でも、あそこに出てくる芳次郎さんよりも、こっちはずいぶん態度が大きいようだ。(大丸 弘)
ID No. D05-006
出典資料 大阪毎日新聞
発行年月日 1893(明治26)年2月28日号 3面
画家・撮影者 歌川国峰(1861-1944)
小説のタイトル 鬘草(かづらぐさ)(8)
作者 卍字楼主人
資料タイプ 挿絵
身装画像コード Vuc:[打掛]
Wki:[喫煙関連;タバコ;キセル]
Vhat:[半天;どてら]
Vka:[掛襟]
Wta:[タオル;手拭い;手拭い被り]
D80:[姿勢;ポーズ(特異な姿勢・ポーズ・格好一般)]
時代区分・年代 19世紀終わり;1893(明治26)年
国名 日本
特定地域 兵庫;神戸;福原
キーワード 遊郭;名代部屋;長火鉢;箪笥(たんす);屏風;花魁(おいらん);娼妓;遊女;女郎;仕掛け(しかけ);裲襠(うちかけ);長煙管(きせる);腰に手を当て肘(ひじ)を張る;薬缶(やかん);徳利(とっくり);お猪口;おちょこ;竪縞の半纏;立て膝;座布団
男女別 男性;女性
体の部分 全身;坐臥