近代日本の身装文化(身装画像)
説明 文中の話題から、市中の銀行前の人通りを描いている。ガスの軒灯こそあるが、この時代の国立銀行がまだ格子作りの木造家屋であったことがわかる。しかし屋内は木の床に立ち机を並べて、イスに坐っての執務になっていたろう。通行人の姿で特徴的なのは、男性がひとりの坊主頭を除けば皆なにかの冠り物をかぶっていること。これは和装洋装に関係ない。この時代は中折帽よりも、中山高帽が好まれた。またヘルメットを冠っているひとがふたりいる。pith helmet あるいは topee とよばれる防暑帽は、イギリス、フランスのアフリカ、インド方面への勢力伸長に伴う欧米の世紀末の流行だった。わが国でもそれを真似て軍隊や警察で採用した時期があり、民間でもまたそれを真似る人があったが、あまり長続きしていない。手前中央の少女を伴った女性は、髪を束髪にしてネットをかけている。右端人力車上の女性はわからないが、日本髪の女性が一人もいないことでも、この時代、束髪熱がまだ衰えていなかったことが察せられる。(大丸 弘)
ID No. C21-049
出典資料 東京朝日新聞
発行年月日 1888(明治21)年9月18日号 2面
小説のタイトル 貧福(11)
作者 宇田川文海(半痴居士)(1848-1930)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード Jsi:[街・集落の景況;行き来の人の姿]
G0:[一般的建築物]
G02:[開口部も含めた外壁面]
Wbo:[かぶり物一般;帽子]
Vhao:[羽織]
Wkab:[笠]
Wkas:[傘]
Wfu:[風呂敷(包み);布包み]
Wtu:[杖;ステッキ;松葉杖]
D2:[ヘアスタイル]
D6se:[洋装;西洋化;西洋観;ハイカラ;西洋かぶれ;開化ぶり;西洋憧憬]
Wkus:[靴下]
D4ji:[人力車夫]
G790:[人力車]
時代区分・年代 19世紀後半;1888(明治21)年
国名 日本
キーワード 国立銀行;格子;防暑帽;ヘルメット;竪縞のきもの;竪縞の羽織;女児洋服;横縞の靴下;ブランケット;ケット;膝掛け
男女別 男性;女性;女児
体の部分 全身;群像