近代日本の身装文化(身装画像)
説明 〈遡及資料〉屑買いの女房が朝餉の支度をしている手を休めて、子守から帰った十一になる娘の泣いているのに驚いている。娘は小学校へ通っているが、今日は試験というので、同級生たちが着飾って登校するのを見て羨んでいる。この時代の小学校では、一年に二度の大試験の日というと、祝日と同じ晴れの日だった。「年に二度の大試験、見る影もない襤褸を着せて、綺羅を飾ったその中へ平気で出すは赤恥を世間へ晒すも同じ事」と。娘の髪型ははっきりしないが手拭いを子守っ子被りにして前で結び、赤ん坊は紐だけで負ぶっている。もとの柄がわからないくらい継ぎはぎだらけのきものを嘲って、友だちが一緒に行くのを嫌った。それでも腰で端折り、袂のあるきものなのは貧乏人でも東京の子、といえる。(大丸 弘)
ID No. C16-101
出典資料 絵入朝野新聞
発行年月日 1886(明治19)年9月10日号 3面
画家・撮影者 歌川国松(一龍斎国松)(1855-1944)
小説のタイトル 封文恋紅筆(ふうじぶみこいのべにふで)(19)
作者 右田寅彦(柳塢亭寅彦)(1866-1920)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D002:[女の子(小学生くらい)]
Vka:[掛襟]
Wmae:[前掛;エプロン;割烹着]
Wge:[下駄;クロッグ]
Wta:[タオル;手拭い;手拭い被り]
Ets:[つぎ;繕い]
D3su:[裾;褄;端折り;からげ]
Jko:[子守り;子守っこ]
D000:[乳児;赤ん坊]
D801:[強い悩み・悲しみ・口惜しさ・羞恥の表現]
Jhi:[人と動物;ペットと人]
時代区分・年代 19世紀後半;1883(明治16)年
国名 日本
キーワード 貧乏;破れ障子;上り框(あがりかまち);雑巾;土間;桶;黒襟;前垂れ;子守被り;子守かぶり;継ぎ接ぎ;風車;袖口で涙をぬぐう;犬
男女別 女性;女児
体の部分 全身