近代日本の身装文化(身装画像)
説明 銀座通りを走る鉄道馬車のなかに知る人を見かけ、あちらでも訝しそうに見返り、なにかことばをかけてきたが、車の騒音で聞き取れないうちに引き離された。新橋・日本橋間の鉄道馬車が営業をはじめたのが前年の6月だから、乗る人よりも道端の見物人の方が多かったかもしれない。左端のケットを抱えて脛を出した男が、話のなかの車夫ということはわかるが、柵の向こうの鉄道馬車と人物の視線の方向がバラバラなために、霊岸島(レイガンジマ)の廻船問屋の使用人という主人公は、その隣の麦藁帽なのかどうかわからない。手前の丁髷の人物は、手のひらの開き方からいかにもびっくりして馬車を見ているが、ピッタリした川並風の紺股引に草履を浅く突っかけ、夏の盛りということで派手な単の裾をぐいと端折り、帯は一文字結び、肩に手拭いを載せたところ、チャキチャキの、ただしかなり古風な江戸っ児。右から二人目は、薩摩絣の単衣のきものに乱暴に結び垂らした兵児帯、靴ばき、ステッキで、見本的な書生風。(大丸 弘)
ID No. C16-057
出典資料 開花新聞
発行年月日 1883(明治16)年10月24日号 4面
小説のタイトル 新藁阿皆心黒髪(しんわらおみなこころのくろかみ)(35)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード G700:[乗り降りの情景]
G74:[馬車]
K006:[東京の主要道路]
D4ji:[人力車夫]
D2ch:[丁髷]
Vmom:[股引]
Vob:[帯]
D3ob:[帯の締め方;帯の位置]
D3su:[裾;褄;端折り;からげ]
Wta:[タオル;手拭い;手拭い被り]
Wbo:[かぶり物一般;帽子]
Vhao:[羽織]
Qkas:[絣]
Wzo:[草履;草鞋]
Wge:[下駄;クロッグ]
Wkut:[靴;サンダル;靴修理;靴磨き]
Wkas:[傘]
Wtu:[杖;ステッキ;松葉杖]
時代区分・年代 19世紀後半;1883(明治16)年
国名 日本
特定地域 東京
キーワード 鉄道馬車;ブランケット;ケット;膝掛け;紺股引;ぞうり;一文字結び;肩に手ぬぐいを載せる;麦藁帽子;のめり下駄;薩摩絣のきもの;兵児帯;荷物
男女別 男性;女性
体の部分 全身;群像