近代日本の身装文化(身装画像)
説明 この二人は、どちらも男をつかまえて生きている種類の女らしいが、新しい、得体の知れない都会の生き物。洋装の女は、白粉を真っ白に塗って、頬には目立つほくろを描き、髪は思いきって大きなウエーブをつけ、頬の辺りまでの断髪。断髪はこの頃からマスコミの話題になりはじめた。この女性の場合は、作者がそう言っているのでまちがいはないのだろうが、あと数年後のモダンガールと断髪の流行期とは言っても、実際に髪をページボーイ風に短く切る女性は、ごく少なかったと言われる。その多くはウエーブをたくさんつけ、前から見ると「断髪風に」、後ろへ持ってゆくようなスタイルだったようだ。和服の女は、「とても外には着て出て歩かれないような、けばけばしい模様のメリンスの着物を着ていた」。ウールは染料の染着性が良いため、薄手のメリンス友禅といえば、華やかな色調の柄で、「女子どもに」愛された。確かに明治期のメリンス友禅にはどぎつい色が多かったというが、ひとつには輸入ものの化学染料の色調に、日本人が慣れていなかった、ということもあったろう。(大丸 弘)
ID No. B02-075
出典資料 都新聞
発行年月日 1925(大正14)年6月26日号 7面
画家・撮影者 井川洗厓(1876-1961)
小説のタイトル 恋妻(54):悪の巣(3)
作者 吉井勇(1886-1960)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D6se:[洋装;西洋化;西洋観;ハイカラ;西洋かぶれ;開化ぶり;西洋憧憬]
D2yo:[洋髪;ウエーブ]
D2mi:[耳隠し]
D1kes:[化粧;表情;容貌]
Wkub:[首飾り;ネックレス]
時代区分・年代 20世紀前半;1925(大正14)年
国名 日本
キーワード 白塗り;黒子(ほくろ);メリンス友禅
男女別 女性
体の部分 全身;坐臥