近代日本の身装文化(身装画像)
説明 写真製版初期のこの時代の挿絵の中には、ヒロインたちの美しい顔も今では痛ましい状態になっているものが少なくない。ちょうどこの時期にめきめき人気を得てきた伊東深水の美女などはことにそうで、森田久の担当したこの作品も、当時の製版技術やその後の劣化のためにずいぶん損をしている。画家の描く人物はその人その人の筆癖のため、ある程度は似たような顔つきになるもので、慣れた速い筆で描く新聞挿絵はとくにそういうものだが、森田の描く女性も同様。第1回の挿絵で手前に座っている女性が、第74回の大首の女性。その顔が、第1回で立っている洋装の女性とそっくりで、うっかりすると筋書きの理解が混乱する。髪型や着ているものとちがい、顔を描き分けるのは画家にとって非常にむずかしいことのようだ。座っているヒロインの美代子の束髪の後ろではわからないが、第74回の正面向きの彼女、そしてフランス帰りの洋装の弥生も、分けた髪のカールが華やかに目立って、アイロンウエーブの時代を示している。(大丸 弘)
ID No. A22-028
出典資料 東京朝日新聞
発行年月日 1922(大正11)年3月15日号 7面
画家・撮影者 森田ひさし(森田久)(生没年不詳)
小説のタイトル 懸賞小説一等当選 新らしき生へ(74):片糸(6)
作者 井手訶六(1898-1928)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D7sh:[小説のヒロイン;挿絵美人(この年の評判小説中の美人)]
D7re:[令嬢モデル]
D2yo:[洋髪;ウエーブ]
D6se:[洋装;西洋化;西洋観;ハイカラ;西洋かぶれ;開化ぶり;西洋憧憬]
時代区分・年代 20世紀前半;1922(大正11)年
国名 日本
キーワード アイロンウエーブ
男女別 女性
体の部分 頭部;上半身
関連情報 N22-001, A22-028