近代日本の身装文化(身装画像)
説明 今日退院する女友だちを見舞いに来た主人公は、出るばかりになった彼女を上野公園の散歩と食事に誘う。本文の中ではその女友だちを、雪のように白い顔、水晶のような瞳、派手な単衣の模様、そして「ふっくらとした廂髪(庇髪)(ヒサシガミ)が見えた」と説明している。散歩に誘われた彼女は、「頭を傾げて愛嬌のある眼で悌造を見ながら、嫣然(ニッコリ)と笑った」とあり、第4回は女の“coquetry(コケットリー)”がマンガチックに表現されている。挿絵の小川治平は三十代で早世した漫画家で、したがって作品の量は少ないが、作者の意を的確にとらえ、最小のタッチで実現する技倆は、さすが楽天門下の偉才といえるだろう。なお、作者は「廂髪」と書いているが、画家の描いている髪は平らな前髪を中分けにしていて、廂(庇)(ヒサシ)は出ていない。この時期になると、束髪イコール廂髪という観念もあったようだ。(大丸 弘)
ID No. A20-133
出典資料 やまと新聞
発行年月日 1920(大正9)年7月9日号 1面
画家・撮影者 小川治平(1887-1925)
小説のタイトル 逆流(4):二心(4)
作者 沖野岩三郎(1876-1956)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D2:[ヘアスタイル]
H59:[出入り口・窓越しの外の風景]
時代区分・年代 20世紀前半;1920(大正9)年
国名 日本
キーワード レストラン;テーブル;椅子;カーテン;窓;真ん中分け
男女別 女性
体の部分 上半身
関連情報 A20-132, A20-133