近代日本の身装文化(身装画像)
説明 文字どおり、九尺二間の裏店暮らしの娘。袂の振りがじゃまなときの扱い二題。第3回では病床の父親と言葉を交わしながら父親の蒲団の敷布を盥(タライ)で洗っている。洗濯はふつう、むかしなら井戸端、いまは共同水栓のあるところでするのだが、父親の相手をしながら出来るので、濯ぎまでは家の流しもとでするのだろう。娘はもちろん襷がけだが、そのうえ「両方の袂を八ツ口に押し込み(……)」 とある。女のきものは下紐のたぐいを締めるためもあって、脇の下が20センチほど縫わずに明いている。関西では人形と言っている。袂がうるさいとき、人前でなければ、ここへ突っ込んでおくことができる。第187回では娘は大会社の社長の家に雇われている。いま、「玄関の踏板に坐しながら、差俯いて取揃えし中古の直履(ジカバキ)」とあり、一方の手は前にのめらないように、式台の縁に突いているから、じゃまな袂は口にくわえている。(大丸 弘)
ID No. A19-100
出典資料 国民新聞
発行年月日 1919(大正8)年5月21日号 6面
小説のタイトル 裏と表(3)
作者 村上浪六(1865-1944)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D2hi:[束髪(庇髪など、後期平型の)]
Ese:[洗濯;洗い張り]
Vtas:[襷]
Vfu:[振袖;袂]
時代区分・年代 20世紀前半;1919(大正8)年
国名 日本
キーワード 袂の扱い;盥(たらい)
男女別 女性
体の部分 全身;坐臥
関連情報 A19-100, A19-105