近代日本の身装文化(身装画像)
説明 裏長屋暮らしの春の朝餉。娘はちゃぶ台の前でうずくまり、布巾で食器を拭いている。しかしそれだとこの日の本文に合わない。石井滴水はどちらかというと作家の描写にあまり忠実ではないようだ。裏長屋はたいてい六畳か四畳半一間で、それに流しの狭い板の間が付属するが、この絵ではその間取りが読みとりにくい。娘の持っている食器の先に飯櫃、つまりお鉢が見える。そのうえの横に渡した細い棒に布巾が掛けてあり、眼の高さに棚が吊ってある。棚の上には擂り鉢が伏せてあり、下に笊(ザル)がさがっている。東京ではもう、各家庭で味噌を擂りつぶして笊で漉すようなことはしなくなったろうが、それでもこの二つはだいじな調理用具だった。娘の背中のむこうに見える柱の太い竹筒、これはにしゃもじ、摺り子木、団扇、包丁などがなんでも挿してあり、七つ道具なんでもあるというので、弁慶と呼んだ。(大丸 弘)
ID No. A19-081
出典資料 読売新聞
発行年月日 1919(大正8)年2月27日号 6面
画家・撮影者 石井滴水(1882-1945)
小説のタイトル 落潮(おちしお)(43):姉と弟(3)
作者 小栗風葉(1875-1926)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード H1:[飲食関連設備・調度]
D2hi:[束髪(庇髪など、後期平型の)]
Wmae:[前掛;エプロン;割烹着]
Vtas:[襷]
D80:[姿勢;ポーズ(特異な姿勢・ポーズ・格好一般)]
時代区分・年代 20世紀前半;1919(大正8)年
国名 日本
キーワード 裏長屋;台所;卓袱台;吊り棚;ふきん;すり鉢;笊(ざる);しゃもじ;弁慶;庇髪;紡績絣のきもの;襷掛け;しゃがむ
男女別 女性
体の部分 全身;坐臥