近代日本の身装文化(身装画像)
説明 挿絵に描かれた娘の髪はかなり複雑な巻き方をしている。とりわけ鬢(ビン=横髪)が耳を覆っているのはこの時期として非常にめずらしい。いわゆる耳隠しが現れるのはもう六,七年も後のことだから。髪のスタイルなどというものが髪結の創意や、結うひとの気まぐれで、流行年表どおりでないことを知っておく必要がある。「ハイカラに結った十七八の女」と地の文章にあるこのハイカラは、モダンとか新しいという意味の形容詞ではなく、単に束髪を意味する名詞。それに対して 「成るほど、非常なハイカラだね、ここらの姐さんも近頃はこんな風をするのかい」 というセリフの中のハイカラは、新しいという意味。ややこしいが、ハイカラと呼ばれている束髪にも、いまでは古風なスタイルもあるし、またこの女性の髪のように、つぎの時代を指向する斬新なスタイルもあった、ということ。(大丸 弘)
ID No. A16-138
出典資料 国民新聞
発行年月日 1916(大正5)年12月7日号 5面
画家・撮影者 武内桂舟(1861-1943)
小説のタイトル 墨染(19)
作者 岡本綺堂(1872-1939)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D004:[適齢期の娘;新造;(1) 嫁入り前の娘,新妻,さらに一般の他家の妻女をいう。]
D2hi:[束髪(庇髪など、後期平型の)]
D2mi:[耳隠し]
Vhan:[半襟]
Vob:[帯]
D3ob:[帯の締め方;帯の位置]
時代区分・年代 20世紀前半;1916(大正5)年
国名 日本
キーワード 半襟;お太鼓結び;帯揚げ;ハイカラ
男女別 女性
体の部分 上半身