近代日本の身装文化(身装画像)
説明 大所帯の一家総出で江戸川堤の花見に行くその車中。縞のお対(羽織ときものが同じもの)を着た主人の隣はその女房。黒チリなどと略していわれる黒縮緬の羽織は、中年以上の人妻には一年中、慶弔にも、芝居や花見にも着られる重宝なもの。隣に座っている娘は寒がりらしく一人だけショールをして、髪は鬢(ビン=横髪)の恰好から束髪ではなく島田。向かい合いの席、学生帽の主人公の隣はその妹。妹は向島の姉の経営する待合の手伝いをするようになり、見違えるほど垢抜けしている。「その日は姉のお譲りと見えて粋なお召しの着物に縞物の羽織などを着込んでいた。髪も芸者風な銀杏返しに結って、白粉のつけ方なぞも兄のところに厄介になっていた時分とはまるで違って、頬から襟足へかけて際だった美しさをみせていた」。右手に日傘を突いて、左手のハンカチで口を拭っている。ひとり、襟をひどく抜いているのがわかる。(大丸 弘)
ID No. A16-086
出典資料 読売新聞
発行年月日 1917(大正6)年3月31日号 6面
画家・撮影者 石井滴水(1882-1945)
小説のタイトル 港の唄(93)(15(1))
作者 長田幹彦(1887-1964)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード G70:[電車;汽車]
G7:[乗り物(車内を含む)]
Wbo:[かぶり物一般;帽子]
D2sim:[島田;高島田]
D2ic:[銀杏返し]
Vhao:[羽織]
D3ut:[打合せ;襟あき;ぬき襟]
Wku:[頸覆い(マフラー,ストール,襟巻,ショール)]
Wzo:[草履;草鞋]
Whan:[ハンカチーフ]
Wkas:[傘]
時代区分・年代 20世紀前半;1917(大正6)年
国名 日本
特定地域 東京
キーワード 学生帽;竪縞の羽織;黒縮緬の羽織;ハンカチで口をぬぐう;ぞうり
男女別 男性;女性
体の部分 全身;坐臥;群像