近代日本の身装文化(身装画像)
説明 下町の娘が台所で食事拵えをしている。床の上に俎板を置いて菜切り包丁で刻んだ漬け物を、かたわらの丼の中に盛り付けている。すぐ目の前には手桶に柄杓が見える。主人公の商売は魚屋だが、振り売りの魚屋で店持ちではない。後ろの竿に「魚がし」と染めた手拭いが吊してあるのは、台所仕事のあとの手拭きだろう。娘の草履の先が隠れているところを見ると、調理をする床はいくぶん高めのようだが、座り流しであることに変わりない。この恰好で台所仕事をするのはしんどいと思うが、この時代の女性は屈む姿勢を苦にしなかった。東京・横浜で、座り流しが本当になくなったのは第二次大戦後だとも言われている。もちろん、大正から昭和戦前期は、モダンな立ち流しにどんどん移行した期間であり、前掛けに変わった割烹着は、立ってする台所仕事のシンボルだったかもしれない。(大丸 弘)
ID No. A15-045
出典資料 読売新聞
発行年月日 1915(大正4)年11月5日号 7面
画家・撮影者 石井滴水(1882-1945)
小説のタイトル 虎公(12):街の子(3)
作者 佐藤紅緑(1874-1949)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D2ni:[日本髪一般]
Vka:[掛襟]
Wmae:[前掛;エプロン;割烹着]
Vtas:[襷]
Wta:[タオル;手拭い;手拭い被り]
D80:[姿勢;ポーズ(特異な姿勢・ポーズ・格好一般)]
時代区分・年代 20世紀前半;1915(大正4)年
国名 日本
特定地域 東京
キーワード 料理;まな板;菜切り包丁;黒襟;竪縞のきもの;座り流し;しゃがむ
男女別 女性
体の部分 全身;坐臥