近代日本の身装文化(身装画像)
説明 浅草へ遊びに行く二人の娘。同じような大きな束髪。帯の膨らみを見せてコートを着、初冬の寒さに小さめのショールを首に巻き、コートの被布襟の胸元に突っ込んでいる。廂髪(庇髪)(ヒサシガミ)の束髪はこの時代、若い人も年寄りも梳き毛をたくさん入れて大きく膨らませ、そのため、相対的にも上に結ぶ髷は目立たなくなった。束髪にするか、髷――日本髪にするか、という言い方もあった。もともとは髷とだけいうと丸髷を指したもの。黒っぽいコートの女性は、編み下げた髪の先にリボンを付けていて、やや若いスタイル。しかし、もちろんこの人の方が、実際に年若ということではない。それにしても廂髪はいつも、乱れた髪が頬に下がっていてうるさそう。形が単純なため、油で固める必要のない束髪は、どうしても後れ毛が多くなる。宮川春汀の描く人物は、子どものように不器用な印象だが、四十代の描きざかりの日本画家で、新聞連載小説の挿絵はこの一作だけで、翌年病没した。(大丸 弘)
ID No. A13-047
出典資料 読売新聞
発行年月日 1913(大正2)年11月22日号 4面
画家・撮影者 宮川春汀(1873-1914)
小説のタイトル 水蜜桃(67)
作者 江見水蔭(怒濤庵)(1869-1934)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D2hi:[束髪(庇髪など、後期平型の)]
D1ka:[髪飾り(櫛,簪,リボン)]
Wku:[頸覆い(マフラー,ストール,襟巻,ショール)]
Vko:[コート(女性和装外套)]
時代区分・年代 20世紀前半;1913(大正2)年
国名 日本
特定地域 東京
キーワード 庇髪;リボン
男女別 女性
体の部分 上半身