近代日本の身装文化(身装画像)
説明 東京にはこの時代まだ、江戸時代からそう変わってもいない総雪隠を持つ裏長屋が存在していた。婦人雑誌などで、ときおり下層社会探訪などといったルポの対象にもなっていた。作品の舞台は本所のそうした八軒長屋、そこにうら若い二人の廂髪(庇髪)(ヒサシガミ)が共同生活をしている、というのが謎。廂髪はすでに女学生の代名詞となっているが、このふたりは二十一と十八,九というのでいわゆる女学生上がり、という年齢。襟元の詰まった着方で細帯の胸高な締め様も女学生風。束髪の髷は三角錐に盛り上がって二百三高地の特色は残しているが、それよりもすでに廂髪という仇名が定着してしまったように、前、横への張り出しが目立って大きくなっている。束髪はもともとたいていは自分の手で、油も使わずまとめるものなので、落ち毛、後れ毛がうるさいのが特徴。第22回の二人のような、畳に這うような恰好は、現代の人であればかえって苦しいだろう。(大丸 弘)
ID No. A06-141
出典資料 国民新聞
発行年月日 1906(明治39)年11月22日号 7面
画家・撮影者 公文菊仙(公文菊僊)(1873-1945)
小説のタイトル 八軒長屋(22)
作者 村上浪六(1865-1944)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D004:[適齢期の娘;新造;(1) 嫁入り前の娘,新妻,さらに一般の他家の妻女をいう。]
D005:[20~30歳代の女性;年増]
D2hi:[束髪(庇髪など、後期平型の)]
D1ka:[髪飾り(櫛,簪,リボン)]
Vob:[帯]
D3ob:[帯の締め方;帯の位置]
D80:[姿勢;ポーズ(特異な姿勢・ポーズ・格好一般)]
時代区分・年代 20世紀初め;1906(明治39)年
国名 日本
特定地域 東京
キーワード 女学生上がり;庇髪;二百三高地髷;落ち毛;後れ毛;市松模様のきもの;長着;細帯;胸高;素足;座り方;足を崩す;肘枕(ひじまくら)
男女別 女性
体の部分 全身;坐臥
関連情報 A06-140, A06-141, A06-142