近代日本の身装文化(身装画像)
説明 密偵となってそれを妹にも告げずに行方をくらました主人公。妹は、「学校仕込みの女礼式を一心に習ったものと見え」とあるように、落ちついたふるまいの女性。「美しい令嬢、薄紫の被布を着て、人柄の服粧(ツクリ)、爪外れの尋常さ、身分も教育も夫相応と見える」。この時代、吾妻コートが流行していたが、そのためむかしからある被布を着た人は、いくぶんか古めかしく、おとなしげに見えたにちがいない。もっとも被布はどちらかといえば羽織に近いもので、座敷でも着ることができる点など、コートとは別のものだ。爪外れという言い方は死語になったが、立居振る舞いの心づかいを示す、よい言葉。この大人しげな女性だが、髪は非常に大きく膨らませている。これだけはこの一,二年の大きな流行に従っているらしい。(大丸 弘)
ID No. A04-120
出典資料 読売新聞
発行年月日 1905(明治38)年2月10日号 3面
画家・撮影者 梶田半古(1870-1917)
小説のタイトル 橘英男(61):実の姉様
作者 町田柳塘(町田柳次郎)(楓村居士)(生没年不詳)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D7re:[令嬢モデル]
D2hi:[束髪(庇髪など、後期平型の)]
Vhi:[被布]
時代区分・年代 20世紀初め;1904(明治37)年
国名 日本
キーワード 作法;爪外れ;褄外れ;庇髪;座布団
男女別 女性
体の部分 全身;坐臥