近代日本の身装文化(身装画像)
説明 前年の年末からスタートしたやや大時代なロマンだが、このシーンは当時の東京駅のプラットホームで、列車の到着を待つ人々の情景以上のものではない。スナップ写真とちがうのは、画家が「そこに居てもおかしくない」さまざまなタイプの人のヴァラエティに主眼を置こうとすること。したがってふつうは写真で撮った情景よりもおもしろい内容になる。ある一瞬間のシャッターチャンスではとても不可能な、長い時間の経過の中でしか実現しないようなさまざまな人や出来事が、画家の思いのままに展開する。シャッターの捉えるのは一瞬の現実だが、情景画はじつは画家の知識や過去の記憶にまで遡った、時間のながれが描き込まれる。だからある時代の風俗の総括を知るには、描いた人の個人的認識に百パーセント依存する、という条件はあっても、スナップ写真の集積よりもはるかに能率的だし、実際に近いだろう。この駅のホームで汽車の来るのを待っている人々は冬の装束。この辺りは二等車が停車するので、やや身なりのいい人が多い、といえるかもしれない。(大丸 弘)
ID No. A04-091
出典資料 東京日日新聞
発行年月日 1905(明治38)年2月27日号 5面
小説のタイトル 摩訶波旬 大悪魔(56)
作者 村上浪六(1865-1944)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード G3:[駅舎;空港]
D6se:[洋装;西洋化;西洋観;ハイカラ;西洋かぶれ;開化ぶり;西洋憧憬]
Wbo:[かぶり物一般;帽子]
Wkut:[靴;サンダル;靴修理;靴磨き]
Wku:[頸覆い(マフラー,ストール,襟巻,ショール)]
Wka:[鞄]
時代区分・年代 20世紀初め;1904(明治37)年
国名 日本
特定地域 東京
キーワード 東京駅のプラットホーム;停車場;和装と洋装;制服
男女別 男性;女性
体の部分 群像