近代日本の身装文化(身装画像)
説明 東京は芝公園に隣接した広壮な住宅に、真冬の夜も更けてから、巡査の目を遁(ノガ)れて飛び込んできた謎の美女、というのが話の糸口。「年の頃二十歳前後、睫毛の長いぱっちりとした目許に、言いしれぬ愛嬌が含まれている。美しい眉、匂やかな唇、色はきわめて白く、生え際がぱっと濃くて、頭は瀟洒(サッパリ)した束髪。縞御召の柄よき小袖に繻子の帯。艶やかな桃や桜の花に較べんよりは、塵に汚れぬ白百合の神々しいのに似ていると言うが適当らしい姿」とは最高級の讃辞だ。この女性の束髪は第1,3,4回とではいくぶんちがって見えるが、全体としてかなり膨らみをもってきていることがわかる。第3回のシルエットでは髱(タボ=後ろ髪)が長く伸びて、前髪の小さかったこの時期だと、芸者の結う潰し島田と見紛うほどだ。(大丸 弘)
ID No. A04-032
出典資料 東京朝日新聞
発行年月日 1904(明治37)年12月17日号 4面
画家・撮影者 右田年英(梧斎年英)(1863-1925)
小説のタイトル 寒椿(4)
作者 三品藺渓(1857-1937)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D7sh:[小説のヒロイン;挿絵美人(この年の評判小説中の美人)]
D004:[適齢期の娘;新造;(1) 嫁入り前の娘,新妻,さらに一般の他家の妻女をいう。]
D2so:[束髪(前期縦型の)]
D3ob:[帯の締め方;帯の位置]
Vhao:[羽織]
H000:[照明;照明具(一般)]
時代区分・年代 20世紀初め;1904(明治37)年
国名 日本
特定地域 東京
キーワード 行灯;火鉢;火箸;座布団;髱(たぼ);縞御召;お太鼓結び;帯揚げ;黒紋付き羽織
男女別 男性;女性
体の部分 全身;坐臥
関連情報 A04-030, A04-031, A04-032