近代日本の身装文化(身装画像)
説明 仮に避暑地の旅館の女中となっているが、じつは海千山千の莫連者、という素性を明かすための道具が背中一面の彫物。それを確かめているのが、この女を悪事の一味に引き入れようとしている男。「女だてらの我慢の針先には、荒波逆立って藍墨鮮やかなり。鰐鮫口を開ける処、燃ゆるが如き朱の入れ方は、物凄いばかりの出来栄え(……)」。彫物は一寸四方幾らで料金を支払うので、途中で金が尽きて金太郎が顔だけで終わるというようなお笑いぐさもある。だから背中一面の彫物となると、そのかかった費用を考えるだけでも威圧感がある。しかしもちろんいちばんの迫力は、長期間の痛みに耐え抜いたということだ。女だてらの我慢というが、朱はとくに痛みが甚だしいという。犯罪者の手首などに入れるのは入れ墨といい、彫物とは区別する。入墨を消すために彫物をする、という言い方もある。(大丸 弘)
ID No. A03-101
出典資料 国民新聞
発行年月日 1903(明治36)年10月2日号 4面
小説のタイトル 海底の宝庫(15):女の堕落
作者 江見水蔭(怒濤庵)(1869-1934)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D2ic:[銀杏返し]
D3had:[肌脱ぎ;胸のはだけ・くつろげ]
D0bo:[入墨;彫り物;ボディペインティング]
Vka:[掛襟]
Vob:[帯]
H000:[照明;照明具(一般)]
時代区分・年代 20世紀初め;1903(明治36)年
国名 日本
キーワード 背中;刺青;入れ墨;黒襟;竪縞のきもの;兵児帯;ランプ;蝋燭
男女別 男性;女性
体の部分 全身;坐臥