近代日本の身装文化(身装画像)
説明 東京麹町のさる豪家のお嬢様で、二十歳と十八才になる双子ようによく似た姉妹。「髪の濃い、生え際の見事な、色の白い、眼のパッチリとした、鼻のつんと高い、わざとらしいほど口の締まった、やや愛に乏しい顔立ちではあるけれど、麗しいことは麗しい、そして中背で、優形で、姿にも申し分ない」という姉への最高の讃辞は、そのまま妹にもあてはまるほど。右側の姉は高島田、髷を思いきって盛り上げている。左の妹は束髪。束髪がまだ縦型に頭にはりついていた時代で、日本髪と比べて地味なことは否定しようがない。第1回の斜め方向からでも第16回の側面からでも、髪の毛をぜんぶ頭頂に上げてから、そこで巻きつける「束髪ひろめの会」時代の上げ巻とほとんど変わっていないことがわかる。いわゆる下田歌子式に前髪部分を盛り上げてゆくイノベーションは、つぎの年あたりから、といわれている。「生え際の見事な」というのは、第1回の姉の額にはっきり示されているような、富士額をいっているのだろう。(大丸 弘)
ID No. A01-082
出典資料 東京朝日新聞
発行年月日 1901(明治34)年10月29日号 4面
画家・撮影者 右田年英(梧斎年英)(1863-1925)
小説のタイトル 俤(おもかげ)(1)
作者 武田仰天子(1854-1926)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D004:[適齢期の娘;新造;(1) 嫁入り前の娘,新妻,さらに一般の他家の妻女をいう。]
D2so:[束髪(前期縦型の)]
D2sim:[島田;高島田]
D1ka:[髪飾り(櫛,簪,リボン)]
Vhan:[半襟]
時代区分・年代 20世紀初め;1901(明治34)年
国名 日本
特定地域 東京;麹町
キーワード 総柄のきもの;富士額
男女別 女性
体の部分 上半身