| 説明 | 第18回では大きなお邸の二人の女中が、噂話をしながら大盥(オオダライ)で洗濯している。第20回には井戸が描かれているので、まだ水道が引かれていないことがわかる。この時期は東京市内では近代的上水道の普及期だったが、当時の小石川はまだ都心とはいえなかったから、敷設はもう少しあと。この1901(明治34)年に、江戸時代からの旧上水道がすべて撤去されている。二人ともかたわらにバケツを置いている。洗い上げ用に使ったのだろうが、ブリキのバケツはそれまでの木の盥(タライ)よりはずっと軽く、取っ手が付いているので持ちやすく、開化のひとつのたまもの。同じように洗濯をしているが、一人は飯炊き、もう一人は仲働きで、仲働きの方が格が高く給料も着るものも上。これはもちろん客の応接にも出なければならないため。盥で洗濯の場合、盥の前に膝を揃えて突くのがふつうの形。しかし、これだと身体が盥から離れる。大きく股を開いて盥を挟むようにするのは楽なおばさんスタイル。その場合な腰巻の後ろを引っ張って前に挟んだりする。左側の飯炊きはその股を広げる形。右の仲働きの女は両膝を横に曲げて、身体を横向きにして洗う、いちばん上品なスタイル。仲働きの女中の後ろに立ったお嬢様は縦型の束髪で、上げ巻風だが、この時期になるとけっこう髱(タボ=後ろ髪)が出ている。女中たちは薄い差し歯の足駄を履き、お嬢様は庭下駄を履いているとあるが、これは刳り下駄。(大丸 弘) |
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| ID No. | A01-004 |
| 出典資料 | 大阪毎日新聞 |
| 発行年月日 | 1901(明治34)年1月20日号 10面 |
| 画家・撮影者 | 阪田耕雪(坂田耕雪)(1871-1935) |
| 小説のタイトル | 新学士(20) |
| 作者 | 小杉天外(1865-1952) |
| 資料タイプ | 挿絵 |
| 身装画像コード | K122:[水汲み場;洗濯場;共同井戸] Ese:[洗濯;洗い張り] D4ge:[下女;下男;召使い] Wta:[タオル;手拭い;手拭い被り] Vtas:[襷] Wge:[下駄;クロッグ] D7re:[令嬢モデル] D2so:[束髪(前期縦型の)] D3ob:[帯の締め方;帯の位置] |
| 時代区分・年代 | 20世紀初め;1901(明治34)年 |
| 国名 | 日本 |
| 特定地域 | 東京;小石川 |
| キーワード | バケツ;女中;姉さん被り;姉さんかぶり;姐さん被り;姐さんかぶり;足駄;上げ巻風;お太鼓結び;刳り下駄 |
| 男女別 | 女性 |
| 体の部分 | 全身;坐臥 |
| 関連情報 | A01-003, A01-004 |