日本昔話資料:稲田浩二コレクション
データ番号 Q05447-A04
題名 宝物交換;天狗の隠れみの
題名(ヨミ) タカラモノコウカン;テングノカクレミノ
時間 3分37秒
話者 :1900年生
収録年月日 1971-11-03
収録地 福井県小浜市
収録者 稲田浩二
OWC AB28
日本昔話タイプ 複合【IT662;宝物交換】. 【IT1150;隠れ蓑】
話形分類 TA. 隠れ蓑笠;ME. 隠れ蓑笠;CE. 宝物交換
概要 「むかし、むかし、あるところに、怠け者の・・・・・もとのとおりの怠け者のばくち打ちになってしまもうたんです」
怠け者の大博打打ちが、負けて、全部とられて、丸裸になる。家へ帰るとすぐに、サイコロをひとつ持って天狗岩に登り、岩の上に座って、サイコロをころがしては、京都が見えた、東京が見えた、大阪が見えたと言う。天狗が出てきて、そのサイコロを貸してほしいとたのむが、博打打ちは、このサイコロは大事な宝なので貸せない、と言う。天狗が宝である隠れみの・隠れ笠と、サイコロを交換してくれとたのむと、博打打ちは聞き入れて、隠れみのと隠れ笠を持って家へ帰って、片付けておく。その夜、博打打ちは隠れみのと隠れ笠を着て、ほうぼうの店へ行き飲んだり食べたりして、家に戻ると、家内に内緒で、かくしておく。ある日、家内がたんすをあけると、汚いみのと笠があるので、出して、燃やしてしまう。亭主が戻ってきて、みのと笠がないので、おかみさんに問うと、燃やしてしまったという。亭主は、その灰を体中に塗って、夜、いつものように出かけるが、途中で、小便をしたので、灰がおちてしまう。それを知らずに、店へ入っていくと、チンチンが来たと言って、人々が逃げる。店の主人が、知らぬ間に物のなくなるのはこいつのしわざだったと知って、つかまえる。博打打ちはひどいめにあわされて、もう盗みにも行かず、もとのとおりの怠け者の博打打ちになった。