日本昔話資料:稲田浩二コレクション
データ番号 Q05408-A05
題名 河童婿入 - 水乞い型. 姥皮 -
題名(ヨミ) カッパムコイリ - ミズコイガタ.ウバガワ -
時間 7分35秒
話者 :[1893年生]
収録年月日 1971-10-01
収録地 島根県能義郡広瀬町
収録者 稲田浩二
笠井典子
OWC AB42
日本昔話タイプ 【IT205E;蛇婿入り-姥皮型】
話形分類 TA. 河童聟入;ME. 河童聟入
概要 「女子の子ばかり三人でちょってね・・・・・昔こっぽり」
女の子が三人いる爺がいた。大きな田に水を入れるのに堤のかわこ(河童)にたのまねばならない。朝おきずに悩んでいると 起きて飯を食うように姉から順に言いにきた。かわこの女房になってくれるようにたのむと、上の娘と中の娘は やれしてござれ、とあかんべえをして断ったが、下の娘は快く承知した。そのかわり千成びょうたんを千程、万成びょうたんを万程と針を千本もたせてくれといった。嫁入りのとき、かわこは喜んで、ひょうたんをかついでいった。途中、嫁にひょうたんを一つ残らず沈めてほしいとたのんまれたができなかったので嫁を返した。嫁は喜んだが、かわこの女房だといわれたくなさに、家に帰らずにいた。すると途中で蛇が蛙をみかけていたので助けてやった。もう少し行ったところでおばあさんに会った。婆(=蛙)は助けてもらったお礼にぼうしをくれた。かぶり方によって婆にでもよい娘にでもなるぼうしだった。それをもって親方の家にとめてもらった(先程の三井寺の男のとまったのは(=79-4[Q05408-A04]のこと)竈(くど)だった)その家の婿(息子)がどんな女がねているのかとみにきたところよい娘だった。祝言をしたい者がいるといって用意したが、だれが相手かわからない。だれの盃もうけなかったのに火たき婆(じつは娘)の盃だけをうけた。親のいうことはきくものだ。