日本昔話資料:稲田浩二コレクション
データ番号 Q05408-A04
題名 運定め - 男女の運 -
題名(ヨミ) ウンサダメ - ダンジョノウン -
時間 15分28秒
話者 :[1893年生]
収録年月日 1971-10-01
収録地 島根県能義郡広瀬町
収録者 稲田浩二
笠井典子
OWC AB42
日本昔話タイプ 【IT147;運定め-男女の福分】
話形分類 TA. 産神問答;ME. 運定め話
概要 「とんと昔があったげな。それから、とっつあんと・・・・・。」
(途中「こっぽり」が入り、続いて思いだす部分がある。あと、「それで寿命がおました・・・」があり、また思い出す部分、寿命の話につづく。もう一度思い出す。皆おわってからはじめからいい直している。)昔、とっつあんと母さんがいた。父っあんは子供の生まれた時を知らずに旅の途中、塞の神(産の神)の所に泊まった。すると全国の神(ごつとの神=日本全国の神)が通って、今晩 何右衛門の所に産気がついたが、行ってやらぬかときくと、今晩はお客があるのでおまえ達が行ってやれ、という様な応対をしている。その様な神がいくつも通ったあと、杓子の神とほうきの神が通ったが、あそこのかかあは元気なころにわしにかみつくので恐ろしくて行けない、と杓子の神が言い、ほうきの神はけちらかされた事があるから行けない、といった。(お産の時にはいろいろな神が集まるのでしゃくしにかみついたりしてはいけない。)親の名をきくと自分の女の子だとわかった。また、こんど生まれた(親方)何右衛門の男の子と一緒にくらす寿命(運命)である。女の子には塩いくらか(たくさん)の寿命で、男の子の方は小刀一丁持ってくらすような寿命だ、といった。その男の子と女の子は一緒になった。男の子は(ぜいたくにくらしていたので)女のつくってくれた団子を食おうともしない。そこで団子の材料であるそばの神が米倉の神に、足でけられたので逃げることを告げると倉の神もいろいろな神といっしょに逃げることになり、二神は去った。すると家は貧乏になり、女も居られなくなったので またよい所に嫁にいった。男はおりぶれて小刀をさげて箕をけずり、それを売っていた。そして 女のもとに来て箕に米を入れてもらい、女の家の隅で養ってもらって そこで死んだ。箕にちなんで女はみい寺(三井寺)という名の寺をたててやった。