毛沢東バッジデータベース
標本番号 H0254046
標本名 バッジ(毛沢東)
収集者 韓敏
収集地 瀋陽市
収集状況 骨董品店
制作地 中国
制作年代 1968年 5月10日
製作法・材料 アルミニウム
収集年度 2008
表面文様 軍服姿の毛沢東
天安門
三本の旗
井岡山(左)
延安宝塔山(右)
窰洞(ヤオトン)
表面文様の説明 赤い星の帽子を被り、赤い領章をつけた毛沢東。中国人民解放軍の創設者および時の解放軍の最高指導者であることを意味する。
天安門は、中国北京市内の中心部にある記念碑的な門であり、国のシンボルとして広く使用されている。天安門は天安門広場の北にあり、1420年に明朝によって建てられ、紫禁城を含む皇城への入り口である。1949年10月1日、毛沢東はここで中華人民共和国の成立を宣言した。
三つの赤旗は、中国共産党が1958年に制定した社会主義建設の総路線と,その指導下に生まれた大躍進・人民公社運動をさす。
井岡山は、江西省と湖南省の境にある山。1927年、毛沢東はゲリラ部隊を率いてこの山に潜伏し、革命根拠地の建設を始めた。そのことから井岡山は革命聖地として知られるようになった。
延安は、1937年から1947年まで中国共産党中央の所在地とされていたため, 中国革命の聖地として知られている。この山は唐代に建設された9階建ての塔があるから、宝塔山と呼ばれている。宝塔山は、革命聖地である延安のシンボルマークである。
窰洞(ヤオトン)は中国の陝西省などの西北地方などに見られる、切り立った壁面に掘って作る横穴式住居。黄土層の崩れにくい土質を巧みに利用し、夏涼しく冬暖かい利点がある。
裏面文字 革命委員会好
68.5.10
裏面文字の説明 革命委員会とは、文化大革命の期間中に旧権力機関が機能を停止したため、新しくつくられた臨時権力機構。大衆団体の代表、解放軍駐屯部隊の代表および革命路線をとる指導幹部の「三結合」による臨時最高権力機構である。
1968年5月10日製造
忠誠の意
裏面文様 ハート
七つのひまわり
二つの五角星
裏面文様の説明 ハートは忠誠の意。
七つのひまわりは、当時の7億の中国人民を象徴する。
二つの五角星は、解放軍による軍事管制と軍事訓練を意味する。解放軍が一部の地域、部門と職場に対する軍事的管制と、学生に対する軍事訓練を行う。当時、軍は革命の政治任務を遂行する武装集団であると規定され、三支両軍(左派、労働者、農民を支持し、軍事管制、軍事訓練)のスローガンの下に工廠,機関に出動して、革命三結合(幹部、軍、労働者)の中核となって運営に当たった。
参考文献 Schrift Melissa
2001 Biography of a Chairman Mao Badge: The Creation and Mass Consumption of a Personality Cult.New Brunswick, NJ: Rutgers University Press.
Wang, Helen
2008 Chairman Mao Badges: Symbols and Slogans of the Cultural Revolution. British Museum Research Publication No.169. British Museum Press.
韓敏
2014「毛沢東バッジの語りと活用」武内房司、塚田誠之編『中国の民族文化資源―南部地域の分析から』 pp.25-62 東京:風響社。
宋一凡
1993『毛沢東像章珍品集』成都:四川人民出版社。
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