近代日本の身装文化(身装画像)
説明 ヒロインが汽車の旅の車中でたまたま話し相手になった、東京で下宿屋を経営しているという中年女から、訪ねる人の消息を知る。汽車の窓とはとても見えない頑丈そうな窓から身を乗りだして、ホームの弁当屋を呼んでいるのがヒロインか。前に座っている女性とも丸髷だが、若い女性ほど髷が大きい。弁当売りの着ている印半纏はきものの上から羽織っているだけで、尻端折りしているきものの裾が半纏の裾から見えている。菅笠を被り、半纏と同色の紺の脚半におそらく草履ばきだろう。いま汽車に乗り込もうとしている男は、手拭い被りでケットを着ている。裾に太い横縞の二本あるケットは、明治前半期にどちらかといえば地方で愛用されたが、大都会ではあまり利用する人も機会もなく、赤ゲットが田舎者をさす異称になったのはよく知られている。背中にしょっているのは瓶など壊れ物を運ぶための藁苞(ワラヅト)。(大丸 弘)
ID No. N96-005
出典資料 報知新聞
発行年月日 1896(明治29)年7月14日号 1面
画家・撮影者 鈴木華邨(1860-1919)
小説のタイトル 日の出島:苦学の兄弟
作者 村井弦斎(1863-1927)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード G70:[電車;汽車]
D2ma:[丸髷]
Vhat:[半天;どてら]
Wkab:[笠]
Wkya:[脚絆;脛覆い]
Wkas:[傘]
Wta:[タオル;手拭い;手拭い被り]
Wzo:[草履;草鞋]
Wbo:[かぶり物一般;帽子]
時代区分・年代 19世紀終わり;1896(明治29)年
国名 日本
キーワード 印半纏;菅笠;手ぬぐいかぶり;ケットを着る人;わらじ;藁苞(わらづと)
体の部分 群像