近代日本の身装文化(身装画像)
説明 茶の間の三人の女のうち、左はこの家のお嬢さん、餅を焼いている長火鉢を挟んで向き合っているのは、賄い方のかなり年輩の女中、炭入れを持って立っているのは小間使の若い女中。この女中は正月だというのに足袋を穿いていない。男女奉公人のための冬季の足袋は何足と決まっているのがふつうだが、東京の芸者が足袋を穿かなかったように、足袋を穿かせない家風もあったようだ。そのためとくに年の若い女中の多くは冬の間手足の霜焼けに悩まされ、桜の頃まで薄赤い芋のような指をしている、十五にもならない可哀相な娘もあった。お嬢さんは横を向いて簪(カンザシ)で頭を掻いているらしい。とりわけ関西の女性は、滅多に髪を洗うと言うことがなかったため、髱(タボ=後ろ髪)挿しなどを抜いて、手を後ろに回して頭の地を掻くこうした動作が、多く見られたことだろう。(大丸 弘)
ID No. N93-005
出典資料 大阪朝日新聞
発行年月日 1895(明治28)年1月27日号 3面
画家・撮影者 二代目歌川貞広(三谷貞広)(1838-1908)
小説のタイトル 玉手匣(21)
作者 岡野半牧(岡野武平)(半牧居士)(1848-1896)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード H6:[和座敷一般]
D7re:[令嬢モデル]
D4ge:[下女;下男;召使い]
D1ka:[髪飾り(櫛,簪,リボン)]
時代区分・年代 19世紀終わり;1895(明治28)年
国名 日本
キーワード 女中;小間使い;素足;竪縞のきもの;長火鉢;座布団;襖(ふすま);障子
男女別 女性
体の部分 全身;坐臥