近代日本の身装文化(身装画像)
説明 とりたてていうほどの起伏もない恋物語。近くに住む親戚同士で幼いときから慣れ親しんでいたふたり、男が二十四、娘が十六になった春、跡取り娘のもとに男が婿入りするというかたちでの恋が成就した。挿絵は二人がまだ十代と思われる頃の回想の一齣か。中学生と思われる少年が絵絹を前にしている。中学生の制服は早くから同時代の軍服、とくに陸軍の軍服をコピーした。警視庁その他の警官の制服も、同様にほぼ軍服のデザインにしたがったので、学生と巡査の黒い詰め襟服は日本の街の景観に特異な印象をうみだすことになる。十歳ほどの少女はお下げの髪に造花を挿し、肩揚げのあるきものの長い袂を胸に抱えている。石畳模様の帯は大きな竪矢結び。女性が身繕いして座るときは、きものの裾が美しく、半月系に広がるように心掛ける。中・近世の高位の女性のゆたかな曳裾の場合それを褄投げ出しと言っている。この時代も正月だけはまだ裾を曳く女性が多かったので、女の子もそれを見よう見真似していたかもしれない。(大丸 弘)
ID No. N91-004
出典資料 改進新聞
発行年月日 1891(明治24)年7月19日号 1面
小説のタイトル 経帷子(上)
作者 原田玉桂(生没年不詳);須藤南翠(南翠外史)(坎坷山人)(彩幻道人)(1858-1920)[稿]
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D003:[少女(ほぼ女学生の年頃(12~15,16歳))]
D013:[少年(ほぼ中学生の年頃(12~15,16歳))]
D2:[ヘアスタイル]
D1ka:[髪飾り(櫛,簪,リボン)]
Vkat:[肩揚げ]
D3ob:[帯の締め方;帯の位置]
時代区分・年代 19世紀終わり;1891(明治24)年
国名 日本
キーワード 学生服;詰襟;お下げ髪;造花;竪矢の字;立て矢結び
男女別 男児;女児
体の部分 全身;坐臥