近代日本の身装文化(身装画像)
説明 旧大名である公爵家の入婿君が、三年間のフランス遊学から帰朝すると、かんじんの妻は病気のため姿を見せず、横浜の波止場に迎えに出たのは見違えるほど美しくなった義理の妹と、これも美しい妻の侍女。その妻は深窓に生い育って心優にやさしく、才も学も勝れてはいるものの、顔容(カンバセ)は美麗ならず、という危険な状況。挿絵の上部、黒い羽織に縞のきもの、手の込んだ縫いのある半襟を高くひきだし、珊瑚の珠付きの後ろ挿しの簪(カンザシ)で大丸髷に結った頭を掻いているのは姉君。また下部の、帯を矢の字に結んだ妹君は、肩揚げのある「裾模様古代蝶鳥白あがり染め所々に毛金色紙繍入りの三枚揃いの紋付きを優に着て」という衣裳付け。つづけて、見えるワケのない「紋縮緬友禅大紅入りの長襦袢」まで丁寧に描写してあるのはご愛敬で、三越や白木屋のお見立てのようだが、この時代の読者に、令嬢のイメージをそれらしく伝えるためには必要だったのだろう。(大丸 弘)
ID No. N91-003
出典資料 大阪朝日新聞
発行年月日 1891(明治24)年11月7日号 2面
画家・撮影者 二代目歌川貞広(三谷貞広)(1838-1908)
小説のタイトル 菊合(きくあわせ)(1)
作者 渡辺霞亭(黒法師)(緑園)(朝霞隠士)(無名氏)(匿名氏)(1864-1926)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D7re:[令嬢モデル]
D2sim:[島田;高島田]
D3ob:[帯の締め方;帯の位置]
Vkat:[肩揚げ]
D2ma:[丸髷]
Vhao:[羽織]
D1ka:[髪飾り(櫛,簪,リボン)]
時代区分・年代 19世紀終わり;1891(明治24)年
国名 日本
キーワード 高島田;竪矢の字;立て矢結び;黒紋付き羽織
男女別 女性
体の部分 上半身