近代日本の身装文化(身装画像)
説明 東京・日本橋葭町(ヨシチョウ)辺の露地で貸本屋を営業する主人公の若者。訪ねてきたのは本所横網で辻占商売をしているという親仁。無精髭を生やした親仁は半白の五十すぎの年頃、この時代では老人の部類に入る。1880年代(ほぼ明治十年代)にも入ると、東京ではもうよほどの変人でないかぎり老人の頭にも丁髷は見られなくなる。しかし髪以外の着衣や貸本屋の店先の情景は、看板が和洋貸本となった以外、前の時代となにも変わったところはないだろう。上がり框には持ち手の鐶(カン)のついた銅製の手あぶり火鉢が置いてあって、火箸が差してある。この火鉢に手を翳したり、火箸を取って炭をいじったり、あるいは遠慮して火鉢からすこし身を引いたりなどで、客の立場がある程度察せられる。火鉢の向こうに置いてあるのは縦長の本箱で、これを大風呂敷に包んで背負い、お得意回りをするのがこれまでの貸本屋の商売の仕方だったが、お屋敷や大店の奥という得意場の数が少なくなったこと、日刊新聞という強敵との競合がはじまったことなどもあり、貸本屋の商売は先細りの時代だった。(大丸 弘)
ID No. N85-004
出典資料 絵入朝野新聞
発行年月日 1885(明治18)年3月13日号 3面
画家・撮影者 尾形月耕(1859-1920)
タイトル
小説のタイトル 新編 雪間の草(12)
作者
資料タイプ 挿絵
身装画像コード G023:[日本式玄関構え]
D014:[若い男(20歳前後~30歳前後)]
D017:[男の老人]
D1hi:[ひげ]
Wzo:[草履;草鞋]
時代区分・年代 19世紀後半;1885(明治18)年
特定通称名
国名 日本
特定地域 東京;日本橋
キーワード 貸本屋;上り框(あがりかまち);本箱;火鉢;火箸;無精髭;丹前;前垂れ;素足;わらじ
男女別 男性
体の部分 全身;坐臥
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著作権情報
備考