近代日本の身装文化(身装画像)
説明 〈遡及資料〉挿絵はこの日の本文とは関係ない。挿絵は左褄を取った芸者が三味線を抱えた箱屋を連れて橋にかかったところ。芸者の髷は潰し島田。芸者は年の老若にかかわらず出の衣裳にはかならず島田に結うが、髷の根を低くするところに、お嬢さんの島田とはちがう粋な感じがある。これからお座敷なので黒の裾模様の出の衣裳。襟を抜いて肩を落としているので粋に見える。帯は柳。台付きの高下駄を履いているのは背を高く見せるためかもしれない。箱屋はぴったりした紺の股引で尻端折り、のめりの駒下駄。右手に持っているのは三味線でなく月琴(ゲッキン)のように見える。すでに1872(明治5)年に洋服姿で月琴を弾く芸者が現れているが(→年表〈現況〉1872年1月 「雛妓のお座敷姿」日要新聞 3号5~6面 1872年1月)、月琴や大正琴などはお座敷でも人気のある楽器だったようだ。橋の欄干の親柱には、腐食避けのための冠せもののあるのがふつうで、この柳橋の冠せものは銅製の将棋の駒形だが、大きな橋にはよく知られているように唐金擬宝珠(カラカネギボシ)というものもある。(大丸 弘)
ID No. N70-004
出典資料 都新聞
発行年月日 1900(明治33)年5月16日号 3面
画家・撮影者 松本洗耳(1869-1906)
タイトル
小説のタイトル 実譚 江戸さくら(55)
作者 渡辺黙禅(1870-1945)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D7ge:[芸者;半玉;舞妓]
D2sim:[島田;高島田]
D3su:[裾;褄;端折り;からげ]
Wge:[下駄;クロッグ]
Vmom:[股引]
D3ob:[帯の締め方;帯の位置]
D2ic:[銀杏返し]
時代区分・年代 19世紀後半;1870(明治3)年
特定通称名
国名 日本
特定地域
キーワード 潰し島田;つぶし島田;出の衣装;柳結び;お太鼓結び;左褄;高下駄;箱屋;のめり下駄;天神髷;銀杏結び
男女別 男性;女性
体の部分 全身
関連情報
著作権情報
備考