近代日本の身装文化(身装画像)
説明 転向者である共通の知人、ないし愛人の、現在の窮迫のさまを思いやっている二人の女。彼女たちは女学校の専攻科卒で、当時としては高い学歴、そんな高学歴の女性の周辺にはときおりこんな問題があった。ただし彼女たち自身は豊かな暮らし。洋装の女性は帽子を被り、手袋も取っていないらしい。このふたつは洋装をする以上、夏でも欠かせないもの、と注意されていた。1930年代も半ばになって、女性の帽子のブリムは広がっている。それを目深に、かなり傾けて被っているため、この角度から見ると眉毛のない片眼のように見え、怖いような感じになっている。開化以後の日本人は、陰に陽に欧米人的なパーソナル・イメージをひとつの目標としてきた。その点、女性はより正直で、積極的だった。目標のひとつは賢く見える、ということだった。「外人は賢そうに見える」というのは明治時代の庶民の率直な共通認識だったから。眉毛の作り方、眼の周りの塗り方、みんなその方向だった。その結果、極端にいえば、おかめの顔より、般若の顔が理想になったのだ。この女性はもともと並々でない美人だが、やはり般若顔になっている。(大丸 弘)
ID No. N36-002
出典資料 読売新聞
発行年月日 1936(昭和11)年4月15日号 11面
画家・撮影者 須藤しげる(須藤重)(1898-1946)
小説のタイトル 女の階級(5):顔(5)
作者 吉屋信子(1896-1973)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D6se:[洋装;西洋化;西洋観;ハイカラ;西洋かぶれ;開化ぶり;西洋憧憬]
Wbo:[かぶり物一般;帽子]
Wte:[手袋;手甲;腕覆い]
D1kes:[化粧;表情;容貌]
Qkeg:[毛皮;毛皮製品]
D2pa:[パーマネントウエーブ]
Vhao:[羽織]
時代区分・年代 20世紀前半;1936(昭和11)年
国名 日本
キーワード 女性洋装;西洋風化粧;提灯;テーブル;椅子
男女別 女性
体の部分 上半身;坐臥