近代日本の身装文化(身装画像)
説明 挿絵の小林秀恒は、岩田専太郎、志村立美などとともに、整いすぎるほど整った、マネキン人形的美男美女を倦(ウ)むことなく描いた画家のひとり。それが二枚目の主人公であるなら、だれを描いても、少なくとも読者には同じ顔に見えた。女性の顔も同様で、岩田の美女を見ると、物語のなかのキャラクターなどを描こうとしているのではなしに、ただひたすら理想の美女を追求する、という執念を感じる。自宅の応接間でソファに凭(モタ)れているこの若妻は、髪を男のように刈り上げている。ボーイッシュというよりマンニッシュ・カットで、よほど器量に自信のある人でないと無理、といわれた。挿絵ではわからないが、「茄子紺の薄いジャアジイのスポーツドレスから、長い靴下の脚をすんなり覗かせた多恵子」とある。ジャージーのスポーツドレスとはセーターをいっているのかもしれない。このころから日本人の衣生活に欠かせないものとして、セーターがだれにも用いられだした(→年表〈現況〉1935年 「紙上デパート―秋の流行 スエーター時代来る」朝日新聞 1935年9月19日5面)とすると、この挿絵にはやや誤解があるかもしれない。(大丸 弘)
ID No. N35-002
出典資料 報知新聞
発行年月日 1935(昭和10)年6月13日号 5面
画家・撮影者 小林秀恒(1908-1942)
小説のタイトル 双心臓(151):破壊工事(1)
作者 牧逸馬(長谷川海太郎)(1900-1935)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D6se:[洋装;西洋化;西洋観;ハイカラ;西洋かぶれ;開化ぶり;西洋憧憬]
D80:[姿勢;ポーズ(特異な姿勢・ポーズ・格好一般)]
時代区分・年代 20世紀前半;1935(昭和10)年
国名 日本
キーワード ソファ;スタンド;マニッシュカット;女性洋装;ジャケット;スカート;スカーフ;足を組む
男女別 女性
体の部分 全身;坐臥