近代日本の身装文化(身装画像)
説明 薬剤師の夫と妻の間がうまくいかないのは、妻の姉が旦那とりをしているため。東京の下町では、器量好しに生まれた貧乏人の娘が、芸者になったり旦那とりをしたりするのを、当たり前のように思う気風がかつてはあった。新しい教育を受けた世代には理解しにくいことだが、しかし同じ新しい教育を受けて現代の風を呼吸はしていても、人並以上の美しさに恵まれた女の心の中に、ふとその美しさが、周りの人や自分を傷つける、毒のようにはたらくときがある――。挿絵の断髪女性はそんな人並み以上の美貌。陰影の濃い眼窩の表現は西洋人風だが、眉毛、口もと、顎の辺りは日本式にした現代風人形顔。画家の大橋月皎は日本画家で主に美人画を描いて人気があった。男女ともにこのタイプの美人を描き、やや現実離れしているせいか時代物の方にもっぱら筆をふるっていた。しかし婦人雑誌の恋愛小説などでは、このタイプの顔が好まれたようだ。(大丸 弘)
ID No. N28-003
出典資料 時事新報
発行年月日 1928(昭和3)年10月25日号 12面
画家・撮影者 大橋月皎(生没年不詳)
小説のタイトル 毒花(124):初冬の夢(4)
作者 米沢順子(1894-1931)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D7sh:[小説のヒロイン;挿絵美人(この年の評判小説中の美人)]
D2da:[女性断髪]
D1kes:[化粧;表情;容貌]
時代区分・年代 20世紀前半;1928(昭和3)年
国名 日本
キーワード 西洋風化粧;ボブカット
男女別 男性;女性
体の部分 上半身