近代日本の身装文化(身装画像)
説明 女優をヒロインにした新聞小説のもっとも早いものか。帝劇の女優募集は翌々年のこと。ただしこの作品に見るように小劇場での女優の出演はかなり前からあった(→年表〈事件〉1891年6月 「川上音次郎らの書生芝居中村座で興行して好評」1891年6月;→年表〈事件〉1905年6月 「大阪弁天座で〈日本女優大会〉開催」大阪毎日新聞 1905年6月15日7面)。この時期までの女優はほとんどが花柳界出か、芝居の空気を吸って育った女性かだったため、社会的にはずいぶん低く見られ、卑しめられていたとさえ言える。もっともこれはわが国にかぎったことではないが。第21回の三人の右側、ヒロインの左に連れ立っている男はこの一座の金主で、女優に対してはまるで旦那のような態度をとっている男。この人物の着ている二重廻しには外套のようなテーラード・カラーがついている。二重廻しは一般に、洋服の上にも和服の上にも着ることができるもの、となっているが、このような洋服風のスタイルはインバネスというべきだ、という人もある。ともあれ、少なくとも着る人は、そんな名称にも、スタイルの部分的特色にも、あまり頓着しなかったのだろう。(大丸 弘)
ID No. N06-011
出典資料 都新聞
発行年月日 1906(明治39)年12月12日号 1面
小説のタイトル 舞扇(21)
作者 遅塚麗水(1866-1942)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D7joy:[女優モデル(この年の人気女優,封切り映画の出演女優)]
D2hi:[束髪(庇髪など、後期平型の)]
Vhao:[羽織]
Vhan:[半襟]
Wkas:[傘]
Vwa:[男性和装外套]
D6se:[洋装;西洋化;西洋観;ハイカラ;西洋かぶれ;開化ぶり;西洋憧憬]
Wbo:[かぶり物一般;帽子]
Wne:[ネクタイ;ネックバンド]
Wtu:[杖;ステッキ;松葉杖]
時代区分・年代 20世紀初め;1906(明治39)年
国名 日本
キーワード 庇髪;小紋のきもの;[インバネス;トンビ;鳶(とんび);二重回し;二重廻し;二重外套;二重マント];テーラードカラーの二重回し;羽織紐;男性洋装;和装と洋装;中折帽子;中折れ帽子;チョッキ
男女別 男性;女性
体の部分 全身
関連情報 A06-102, N06-011